HOME » vol.331 「社労士通信」 2011.02.24
vol.331 「社労士通信」 2011.2.24
「情報通1」
~ 平成23年度の労働保険料率が決まりました~

「情報通2」
~4月から中小企業にも義務化される「一般事業主行動計画」~

「労働・社会保険 Q&A」
~定年後再雇用時の労使協定について~、~労災保険の保険料について~
 
「情報通1」 ~ 平成23年度の労働保険料率が決まりました~
 
平成23年度の労働保険料率をお知らせします。
労働保険料は、雇用保険料と労災保険料からなり、平成23年度は雇用保険、労災保険ともに平成22年度の料率を据え置くこととしました。
 
 
 
 
「情報通2」   ~4月から中小企業にも義務化される「一般事業主行動計画」~
 
「一般事業主行動計画」とは、企業が労働者の仕事と子育ての両立を図るために、雇用環境の整備や子育てを行っていない労働者も含めた多様な労働条件の整備などに取り組むにあたり、(1)計画期間、(2)目標、(3)その達成のための対策と実施時期について定めるものです。
現在は従業員数301人以上の大企業にのみ策定・届出が義務付けられていました(ただし、罰則規定はなし)が、今年4月以降は、現在は策定・届出が努力義務とされている従業員数101人以上の企業にも策定が義務付けられることとなっています。
 
 
 
 
 
「労働・社会保険 Q&A」   ~定年後再雇用時の労使協定について~
 
≪相談内容≫
 
ハローワークから、平成23年4月1日までに定年後の再雇用基準について労使協定を締結する様に、と書面が届きました。
これは何のことですか?
 
 
≪回答≫
 
先月、情報通1でご案内させていただいたとおりです。
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高齢法)によって、60歳以上の方の雇用の確保を促進する旨が定められています。その方法は、次の3つになります。

(1)定年年齢の引き上げ
(2)60歳定年後における再雇用(継続雇用)制度の導入
(3)定年制度の廃止

この内の(2)60歳定年後における再雇用(継続雇用)制度の導入では、希望者全員とする場合と、再雇用する際の基準を設ける場合があります。
今回、ハローワークから来た通知は、基準を設ける場合の方法に関することです。
定年後再雇用時の基準を設ける場合は、原則として従業員代表と労使協定を結ばなければなりません。
しかし、特例として、協定締結の努力をしたにもかかわらず協議が整わないときに限って、就業規則その他これに準じるものに定めることで基準を設けることが可能とされていました。
この特例は、時限的なもので、中小企業の場合は平成23年3月31日までです。(大企業は平成21年3月31日まででした。)
現状、労使協定を締結せず再雇用の基準を設けている場合は、労使協定を締結するため、従業員側との協議を行ってください。
 
 
 
 
 
「労働・社会保険 Q&A -2-」   ~労災保険の保険料について~
 
≪相談内容≫
 
弊社は、従業員数10人程度の製造業です。作業場で荷崩れがあり、従業員が骨折しました。
労災の申請をする必要があると思いますが、今後の労災保険の保険料はやはり高くなるのでしょうか?
 
 
≪回答≫
 
労災保険を適用した場合、保険料額の変更は全ての事業が対象ではありません。
御社の事業規模の場合は、保険料の変更は行われないと考えられます。
確かに労災保険では、納付した保険料と支給された保険給付等の比率によって、保険料を一定範囲で上下させる制度があります。これをメリット制と言います。 メリット制とは、労働災害の防止努力を促進させるとともに、事業主の保険料負担の公平を図るため、労災保険にかかる保険料率を増減させる制度です。
労働災害の発生率が高い事業は保険料負担を重くし、逆に低い事業では軽減されます。
ただし、メリット制の対象となるのは、保険関係成立後3年以上(3月31日現在)経過し、過去3保健年度連続して次のいずれかの要件を満たす事業場(継続事業の場合)です。

(1)常時使用労働者数が100人以上であること。
(2)常時使用労働者数が20人以上100人未満の事業場で、労働者数に当該事業に係る労災保険率から非業務災害率を減じた率を乗じて得た数が0.4以上であること。
(3)一括有期事業である建設の事業及び立木の伐採の事業については、確定保険料の額が100万円以上であること。

つまり、建設業や立木の伐採の事業以外であって、常時使用する労働者数が20人に満たない企業であれば、労災の申請をしても保険料の変更はされません。
また、(2)については、「労働者数に当該事業に労災保険率から非業務災害率を減じた率を乗じて得た数」これを災害度係数と呼びますが、災害度係数の求め方は 労働者数×(労災保険率-0.6/1000)となります。この値が0.4以上となる場合はメリット制の対象となります。
なお、メリット制の対象となるだけで保険料が変更されるわけではありません。 収支率が85%を超え、又は、75%以下である時である時に最大で±40%の範囲で変更されます。
※収支率とは、ごく簡単にいうと、3年間における業務災害に関する給付額と納付額の収支の割合です。
実務的には、これらを会社側が算定するのではなく、労働保険料の年度更新申告書とともに会社に対して送付される「労災保険率決定通知書」に、メリット制で増減された労災保険率、メリット収支率、メリット増減率などが記載されています。
 
 
 
 
(文責) 社会保険労務士  大津 賢一郎
 
 

KomonDBメールマガジン

法律・経済の役立つニュースを配信

無料配信中

  • メルマガ登録はこちらから
  • メルマガ解除はこちらから

KomonDBメールマガジンバックナンバー