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vol.301 「時評~どうする消費税増税/NEWS」 2010.07.08
「時評~どうする消費税増税」
~財政再建問題が取りざたされ、景気に左右されず、一番安定した財源として、消費税増税が急浮上~

「NEWS1」
~居住用財産を譲渡し買換えた場合~

「NEWS2」
~09年度査察は290億円の脱税把握~
「時評 ~どうする消費税増税~」  
 
 
 給料は右肩上がりで上がり続けるものとして、人生設計をしてきた。ところが80年代前半から90年代後半にかけてのバブルがはじけて以降、日本経済は下降期を迎えた。努力の結果、何度か上昇の兆しを見せながらも、大きな流れは変わらなかった。給料は上がらないどころかじりじり下がる。いつリストラされるか分からない。子供は大きくなって、お金もかかるようになる。このままでは我が家の経済は持たない。さあ、どうする。

 1.足らない分を借金する。
 2.親に泣きついて出してもらう。
 3.人生設計をやり直し、収入に見合った支出に変える。

 健全な考えを持った家庭であれば、当然3の対策を講じるはずである。ところが、我が国としての考えは違った。一番安易な1を選んだのである。最初は遠慮しながら、そのうちおおっぴらに。借りられるだけ借りまくった。正気に返ってみたら、とんでもない借金になっていた。 「責任ある政党としては、我が子の代にまで借金を残すわけにはいかない」と財政再建問題が取りざたされ、景気に左右されず、一番安定した財源として、消 費税増税が急浮上してきた。

 先の衆議院議員選挙において、「民主党は、任期の4年間は消費税を上げない。議論もしない」として選挙に大勝したはずである。消費税を上げる前に、国家の仕組みを変え、無駄な予算を省くのが先決であると、まずは国の事業仕分けに取り組んだ。痛烈、痛快な切り込みに、国民は溜飲を下げ、今度こそ日本は変わると期待した。ところが、やがて国民は思っていたこととは違うことに気づいた。思ったほど効果が出ないのである。なぜか。

 まず、事業仕分けに取り上げられたのが、財務省選定による独立行政法人104法人の内、48法人152事業、及び公益法人1856法人の内、70法人82事業の みであり、他は手つかずであった。何のことはない、財務省の掌に乗せられていたのである。

 仕分け人の突っ込みは痛烈で、表面上厳しいように見えたが、どうも、裏で手を握っている出来レースのように感じたのは、私だけであっただろうか。第一、「無駄を 省く」というキャッチフレーズが間違いであって、予算に無駄など一つもないのだ。  仕分けの的になっている当の本人にとっては、無駄どころか一番大切な予算であるはずである。従って、「無駄を省く」ではなく、「優先順位をつけて、低い順から予算を削減する」ことにし、事業ごとに100%削減とか50%削減とか決めていけばよいのである。

 民主党は、自民党のようにこれまでのしがらみがないから、日本の国を変えることが出来ると考えて、期待したのが間違いだったようだ。よく考えてみると、労働組合の総元締めが民主党の第一のスポンサーだったのだ。事業の合理化や、公務員の人員削減など本気で取り組めるはずがない。

 しかしながら、国会議員の定数削減、公務員の制度改革及び定数削減、天下り問題の抜本改革等、改革すべきことを解決しない限り、消費税増税には反対する。消費税増税したとたんに、改革の意欲は薄れるからである。いずれ、消費税増税はさけて通れないことは分かっている。しかし、その前にやることがあるでしょうと言いたい。今後の動向は、現在進行形の参議院議員選挙の結果次第だと思われる。   
 
 
 
 
 
 
(文責) 行政書士   古田 嘉人
 
 
 
「NEWS1」居住用財産を譲渡し買換えた場合~~活用したい譲渡損失の繰越控除
 
 
 個人が、譲渡の年の1月1日において所有期間が5年を超える居住用財産の譲渡をした場合、譲渡した年の前年の1月1日から譲渡年の12月末までの間に買換資産を取得し、かつ取得年の翌年12月末までに居住の用に供したとき(供する見込みのとき)は、譲渡により生じた居住用財産の譲渡損失の金額について、損益通産しても、なお控除しきれなかった損失があるときは、翌年以降3年間の繰越控除ができる。

 適用要件は、①繰越控除を受けようとする年の年末において買換資産に係る住宅借入金の残高があること(金融機関から借り入れたもので、償還期間が10年以上のもの)、②繰越控除の適用を受けようとする年分の合計所得金額が3,000万円以下である場合、の2点。

 同制度の魅力は、共有の居住用財産を譲渡した場合、共有者の持分の範囲内において各人ごとに適用できること。さらに、04年度改正で「譲渡契約の前日に譲渡資産に係る住宅借入金等の残高を有していること」の要件が廃止され、既にローンが完済している、或はキャッシュで購入した場合等でも損益通産・繰越控除の適用ができるなど、実務上の活用範囲が拡大している。

 しかし、いいこと尽くめではない。譲渡をする相手が、譲渡者の配偶者や親・子などの直系血族、生計を一にする親族あるいは同族会社等でないこと、買換資産家屋は床面積50平方メート以上、土地の場合は500平方メートル以下でなければならないので注意が必要だ。
 
 
 
 
 
「NEWS2」09年度査察は290億円の脱税把握~~処理210件のうち149件を告発
 
 
 いわゆるマルサと呼ばれる査察は、脱税でも特に大口・悪質なものが強制調査され検察当局に告発されて刑事罰の対象となる。

 国税庁が公表した今年3月までの1年間の2009年度査察白書によると、査察で摘発した脱税総額は前年度を約6億円下回る290億円だった。検察庁に告発した件数は前年度より4件少ない149件だったが、告発分1件あたり平均の脱税額は同800万円増の1億7,100万円と、2年ぶりに増加している。

 2009年度1年間に全国の国税局が査察に着手した件数は213件、継続事案を含む210件を処理(検察庁への告発の可否を最終的に判断)し、うち71.0%にあたる149件を検察庁に告発した。告発事件のうち、加算税を含む脱税額が3億円以上のものは前年度を3件上回る17件、5億円以上のものは前年度を1件下回る6件だった。近年は脱税額3億円以上の大型事案が減少傾向にあり、2009年度の脱税総額290億円は、ピークであった1988年度(714億円)に比べて4割まで減少している。

 告発件数の多かった業種・取引(5件以上)は、「不動産業」が15件、「鉱物・金属材料卸」が11件など。脱税の手口としては、不動産業では無申告、鉱物・金属材料 卸、商品・株式取引及び不動産譲渡では、売上除外、建設業では架空の原価計上、キャバレー・飲食店では従業員等から徴収した源泉所得税を不納付とするものなどの脱税が目立った。
 
 
 
 
(文責) ネットファーム事務局
 
 

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