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vol.297 「中国における著作物の保護/NEWS」 2010.06.10
「中国における著作物の保護」
~著作物について、中国は、日本と同様にベルヌ条約を締結をしています。しかし、中国などのアジア諸国では、日本の著作物の模倣品が多く流通し、大きな問題となっています~

「NEWS1」
~「早期離職」で悩む企業34%~

「NEWS2」
~2009年分所得税の納税額は14%減~
「中国における著作物の保護」
 
 
 
1.はじめに
 
 著作物について、中国は、日本と同様にベルヌ条約を締結しているため、無方式主義が適用され、著作物を完成した時点で自動的に著作権が発生し、著作権を取得するために特別の手続や登録をする必要はありません。著作物の登録制度はありますが、著作権を主張するときに、創作者、創作時および創作の事実などを証明するためのものです。
 また、中国は、日本と同様にベルヌ条約を締結しているため、内国民待遇の原則が適用され、日本人は中国において、内国民(;中国人)に与えている保護と同様の保護を受けることができます。
 しかし、中国などのアジア諸国では、日本の著作物の模倣品が多く流通し、大きな問題となっています。
 
 
2.中国における模倣被害
 
 中国では、日本製の音楽、ゲームソフト、アニメーションを始めとする著作物の海賊版(;違法複製物)が多量に流通し、たとえば音楽CDを例にとれば85%が海賊版であり、良質のコンテンツの創作と流通を阻害し、著作者の利益が奪われているため、深刻な問題になっています(IFPI(国際レコード産業連盟)2006年)。
 また、当局の摘発を免れるため、最近では模倣の手口も巧妙化しています。たとえば、侵害の発見を難しくするため、昼間やウィークデイは通常の製品を製造し、夜間や休日に模倣品を製造する手口、在庫期間を短縮化して摘発をかわすため、模倣品の製造量を小口化して直ちに販売する手口、摘発を逃れるため、民家で製造し、民家に在庫する手口などです。
 
 
3.模倣品対策
 
 中国で著作権の侵害品(模倣品)を発見した場合には、行政ルートと司法ルートにより対応が可能です。
 行政ルートを利用する場合は、著作権法を担当する行政機関である版権局へ摘発を依頼しますが、司法ルートに比べて、対応のスピードが速く、手続が簡単であるため、通常の事件では、行政ルートが利用されています。行政ルートを利用した場合、罰金などによる行政罰を科すことができます。
 これに対して、司法ルートでは、司法機関である人民法院に訴えを起こしますが、行政ルートに比べて、対応のスピードが遅く、裁判手続が煩雑であるため、大型の事件で利用されています。司法ルートを利用した場合には、損害賠償責任や懲役刑などが科されます。
 
 
4.その他
 
 ホームページのトップページには、欄外下などに、“Copyright (C) 年号 名前 All Right reserved”のような表示をよく見ます。この(C)は、c(マル シー マーク)と呼ばれるもので、コンピューターによるときは、cの代わりに、(C)という表示が認められています。
 日本は、著作権の基本条約であるベルヌ条約を1899年に締結し、著作物が誕生した時点で自動的に著作権が発生するという無方式主義を100年以上も適用しています。また、米国も遅れて1989年にベルヌ条約を締結し、現在では米国も無方式主義の採用国です。
 しかし、米国は、ベルヌ条約を締結する前は方式主義を採用していたため、米国内では、日本等の外国の著作物も、国内著作物と同様に米国内で登録を受けなければ、著作権による保護を受けることができませんでした。このため、外国人にとって大変不便でした。
そこで、1952年に万国著作権条約を制定し、著作物にcという表示を付けることにより、米国などの方式主義国においても、登録を受けているものとみなして保護を受けることができるようになりました。
 2009年現在では、万国著作権条約を締結し、ベルヌ条約を締結していない国はラオス、カンボジアの2国のみであるため、cは法律上の大義を失い、著作権者名を表示する程度の機能しか発揮しないものになっています。
 
 
さらに詳細をお知りになりたい方は、ご連絡下さい。
 
 
 
(文責)弁理士     川瀬 裕之  
 
 
「NEWS」  
 
1.「早期離職」で悩む企業34%~~中小は離職防止にアイデア絞る
 
 多くの人は毎年「どの企業が新入社員を何人採用したか」に注目する。一方で、どこの企業も「早期離職」(3年以内)には有効な手立てがなく、入・離職率のバランスシートには神経を使っている。各種統計などによると、早期離職で悩む企業は全体の34.0%にのぼる。
 産業全体の離職率を見ると、08年は景気後退で悪化し約16%。これを業種別に見ると飲食・宿泊、医療・福祉、建設で17~26%と目立つ。中でもベンチャー企業など業種が特定しにくい「その他サービス業」は21.8%と突出している。規模別では社員1,000人以上で16.8%、30~99人で17.6%と小企業ほど定着率が悪いことがわかる。09~10年はさらに悪化しただろう。
 もっともベンチャー企業には女性社員の比率が高い業種が多く、育児と仕事の両立できる体制作りが今、急務となっている。結婚式場・ホテル運営のN社(東京都)は社員数700人中、女性が6割、離職率は21%だが目標は10%台に下げること。
 そこで目下取り組んでいるのはモラールアップ策。再雇用制、フレックスタイム、社内FAと一通りあるが、ユニークなのはアイデア休暇制度。これは業務に関係なく面白いアイデアなら1日の特別休暇が取れるというもの。これには社内が盛り上がった。N社は「遊び心」で社員のコミュニケーションを盛り上げ、自主性や創造力を磨いてもらおうという目標に向かう一体感を作りだし、目下、出足は上々という。
 
 
 
 
 
2.2009年分所得税の納税額は14%減~~2兆2,725億円でピークの3分の1
 
 国税庁がこのほど発表した2009年分所得税等の確定申告状況によると、所得税の確定申告書を提出した人は、過去最高だった前年を0.1%下回る2,367万4千人となり、1998年分以来11年ぶりに減少した。
 所得税の申告納税額は、前年を14.2%下回る2兆2,725億円と、5年ぶりに減少した前年に引き続き減少した。景気低迷に伴う地価や株価の下落で譲渡所得が落ち込み、納税人員が減少したことが要因とみられる。
 確定申告書提出者のうち申告納税額がある人は、前年比4.6%減の717万6千人、その所得金額も10.6%減の35兆3,865億円となり、それぞれ4年連続、3年連続で減少した。14.2%減で2兆2,725億円となった申告納税額は、ピークの1990年分(6兆6,023億円)の約3分の1にあたる。なお、還付申告者数は、前年を1.2%上回る1,299万3千人となり、5年連続で過去最高を更新、申告者全体の約55%を占めた。
 所得税申告者のうち、株式等譲渡所得の申告者は7.7%増の96万4千人、うち所得金額がある人が32.7%増の24万3千人、所得金額は11.5%減の1兆1,527億円だった。 これらの株式等譲渡所得の申告者を除く土地等の譲渡申告者は14.1%減の39万5千人、うち所得金額がある人は18.0%減の20万5千人、所得金額は33.8%減の2兆1,312億円と、株式等譲渡所得とともに大幅に減少しており、申告納税額減少の要因の一つとなった。
 
 
 
 
(文責) ネットファーム事務局  
 
 

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