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vol.296 「数次相続人間の遺産分割協議書/時評」 2010.06.03
「数次相続人間の遺産分割協議書」
~Aが死亡し、BCが相続人となった場合、相続登記を行う前にBが死亡し、DEが相続人となった場合~

「時評 ~言葉の重み~」
~近年、言葉の重みがだんだん失われているように思う。なぜなのだろうかと考えてみた。~
「数次相続人間の遺産分割協議書」
 
 
 
例.
Aが死亡し、BCが相続人となった場合、相続登記を行う前にBが死亡し、DEが相続人となった場合。
A (被相続人)―――B:長男
―――C:次男(未登記のまま死亡)―――D:長男
―――E:長女
 
 
ケース
 
1)CDE間の遺産分割協議でCの単独相続となる。
2)CDE間の遺産分割協議でDの単独相続となる。
3)CDE間の遺産分割協議でCDそれぞれ2分の1の共同相続となる。
 
 
遺産分割は原則として、同順位の共同相続人間について行なうものですが、遺産 分割協議前に共同相続人中の1人が死亡した場合には、他の共同相続人 CDE間 で遺産分割協議を行なうことができる。
上記の場合、1)2)のケースでは、それぞれAからCへ、AからDへ直接相続 登記を行うことができるが、3)のケースでは、権利移転の経過に従って相続登 記を行わなければならない。
 
 
遺産分割協議書
 
 
遺  産  分  割  協  議  書
被相続人 A が、平成00年0月0日死亡し、また、Aの相続人であるBは、 平成00年00月0日死亡したので、その相続人 CDEは、被相続人の遺産につき次のとおり分割することを協議した
  1. 相続人Cが取得する財産
 上記のとおり、相続人全員による遺産分割の協議が成立したので、これを証するため本書を作成し、次に各自署名押印する。
平成〇〇年〇〇月00日
住所 大阪市00区〇〇町1番1号
相続人           C      印
住所 大阪市00区〇〇町2番2号
相続人Bの相続人    D      印
住所 大阪市00区〇〇町3番3号
相続人Bの相続人    E      印
 
 
 
 
 
(文責)司法書士   龍見 康務  
 
 
「時評」  ~言葉の重み~
 
 米軍普天間飛行場移設問題は、迷走の末、移転先はキャンプシュワブの「辺野古崎 地区及び隣接する水域」という曖昧な表現で日米合意を得た。大騒動したあげく、結 局振り出しに戻ったのである。社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相は閣議で の署名に応じず、首相は福島氏を罷免した。

 近年、言葉の重みがだんだん失われているように思う。なぜなのだろうかと考えて みた。たぶん、日本人がか弱くなってきたからではないかと思う。今は、親が子を育 てるとき、「強くなれ」と願い、育てる者は、ほとんどいないのではないか。大半の 親は、「優しい子に育ってほしい」と願っているのではないだろうか。しかし、ここ に大きな誤解があるように思う。「優しい」という言葉と「弱い」という言葉を混同 して、同じ意味に誤解しているようだ。しかし、優しさと弱さは全く別物である。本 当の優しさは、本当の強さの中からしか生まれてこないものなのである。勿論、ここ で言う「強さ」とか「弱さ」というのは、腕力の強さ、弱さのことではない。精神力 のことである。

 最近の子供(二十歳を過ぎても子供とよんでよいのか、いささか疑問だが)は、孤 独に耐えられないらしい。いつも誰かと繋がっていないと不安のようだ。それが証拠 に、常に携帯電話をいじくって、メールのやりとりをしている。やりとりするメール の相手は、何十人、いや、人によっては何百人もいるとのことである。

 いつも仲間と群れていなければ落ち着かない。一人になるのが怖いのだ。それは弱 いからである。弱い者は群れる習性がある。メダカのように。鰯のように。

 仲間はずれになるのが怖いために、意に沿わないことでも、はっきり断ることがで きず、つい約束してしまう。嘘をついてしまう。嘘をつくつもりはなくても、とにか くその場をごまかすために、結果的に嘘をついてしまうことになる。

 そのためか、昨今は嘘をつくことが、そんなに悪いことではなくなってきているよ うに思う。私たちの子供の頃は「嘘つきは泥棒の始まり」といって、嘘をついてはい けないと厳しく躾けられたものである。今は、その「嘘」から既に「泥棒」の方に移 行してきており、社会の風潮もある程度、それを容認しつつあるように見受けられる。 たとえば、子供が物を盗むという泥棒の行為を万引きといい直し、また、売春行為を 援助交際と言い換えて、そんなに悪い行為でもないと思わせている節がある。

 鳩山首相は、そんな時代の風潮の最先端を行っているのか、それにつけても、鳩山 首相の言葉の軽さよ。十数年かけて、やっとまとまった名護市辺野古沖の移転先を反 故にして、どこに移転するつもりだったのか。「海外、最低でも県外」と明言したこ とに、実現できる確信はあったのか。心配するオバマ大統領に対して「トラストミー」 と見得を切ったことからみると、確信があったのだろうかとも思ったが、今になって みると、そんなに深く考えて言った言葉ではなかったのではないだろうか。

 「良い結果こそ出なかったが、お前は一所懸命努力した。よくやった」と褒めてや れるのは、子供の世界のことである。一人前の大人の場合、特に、それが人の上に立 つ立場の者である場合には、「結果がすべて」である。努力するのは当然であって、 それを褒めるには値しない。

 「約束したことは必ず守る」「守れる自信のないことは約束しない」これが大人の 世界である。
 
 
 
 
(文責) 行政書士   古田 嘉人  
 
 

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