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vol.270 「共同相続の登記後、相続人の1人のみに当該不動産を『遺贈する』旨の遺言書が発見された場合の更正登記」 2009.11.05
「共同相続の登記後、相続人の1人のみに当該不動産を『遺贈する』旨の遺言書が発見された場合の更正登記」
 

「時評」
 ~世界平和のために何ができるか~
「共同相続の登記後、相続人の1人のみに当該不動産を『遺贈する』旨の遺言書が発見された
場合の更正登記」
 
【事 例】
 
 所有権の登記名義人である甲が死亡したため、その共同相続人である A、B、C名義にて相続を原因とする所有権移転登記をした。しかし、その後、当該不動産をAのみに特定遺贈する旨の遺言書が発見された。
 
相 続更 正
甲(死亡)A,B,C(持分各3分の1)A単独に所有権
 
 
【手続き】
 
 共有相続登記を遺贈による所有権移転登記に更正することができる。この場合の登記手続きは,Aを登記権利者、他の相続人B、Cを登記義務者とする共同申請によって行なう。
 
 
【解 説】
 
 相続登記は不動産登記法63条2項によって、相続人の単独申請によってなされるものであり、遺贈の登記は原則どおり登記義務者と権利者の共同申請によってなされるもので、両者は本質的にその申請構造を異にしている。したがって、相続を原因としてなされた所有権の登記を、遺贈を原因とする所有権移転登記に更正することは、問題が残るところである。
 しかし、A、B、C名義でされた相続登記のうち、少なくてもAの持分3分の1については、実体関係と一致しているので、その部分について抹消しなければならないと解することは相当でない。相続のよる移転登記は第3者対抗要件としての効力を有するものではないが、本件のような場合は,Aの持分は(遺贈による権利取得という実体関係と一致する範囲内において)対抗要件としての効力を有するものといえる。
 よって、A、B、C名義の共同相続の登記がされた後、その不動産が共同相続人の1人であるAに遺贈されていることが明らかになった場合には、その共同相続登記を更正して、Aのために遺贈による所有権移転登記とする更正登記を申請することが許される。その登記手続きは、遺贈によって単独所有権を取得するAを登記権利者、更正登記によって所有権を失う他の相続人B、Cを登記義務者とする共同申請によって行なうこととなる。
 ただし、このような登記は、相続人以外の者を受遺者とする更正登記は許されない。
 
 
【登記申請書】
 
登 記 申 請 書
 
登記の目的〇 番 所有権更正
原  因 錯  誤
更正後の事項
原  因錯  誤
所有者A大阪市〇〇区〇〇町1丁目1番1号
権利者A大阪市〇〇区〇〇町一丁目1番1号
義務者B
     C
大阪市〇〇区〇〇町三丁目3番3号
00市〇〇町3番地5
添付書類登記原因証明情報 登記識別情報 印鑑証明書 代理権限証書
平成  年  月  日申請  〇〇法務局
登録免許税金   00円
不動産の表示
 
 
 
遺言書が登記原因証明情報に当たる。登録免許税は、遺贈の登録免許税額(1000分の20)と相続登記の登録免許税 (1000分の4)の差額を納付すべきである。(不動産価格×1000分の16)
 
 
 
(文責)司法書士    龍 見 康 務
 
 
「時評」 ~世界平和のために何ができるか~
 
 
 岡田外相は、10月20日来日したゲーツ米国防長官と会談し、沖縄の米軍普天間飛行場の移設問題について、日米が合意していたキャンプシュワブ沿岸部への移設を取りやめ、その代案として、米軍嘉手納基地への統合が望ましいとの考えを表明したが、ゲーツ長官は難色を示した。翌21日には、鳩山首相、北沢防衛相が相次いで会談したが、ゲーツ長官は、普天間飛行場移設問題が足踏みすると、米軍再編のための海兵隊グァム移転も進まないと警告した。10年かけてやっと決まった現行案を白紙に戻し、県外や国外に移設等と言っていたらいつになるのか。先延ばしされて一番困るのは沖縄県民ではないか。

 民主党は、安全保障上の問題で、案の定米国とぎくしゃくしている。インド洋での自衛隊の給油活動も、来年1月で撤収するという。日本は、それに代わる国際貢献をどうするのか。インド洋で撤収した給油活動を、今度はソマリア沖で開始したらどうかとの案も出ている。インド洋ではだめで、ソマリア沖では良いという理由は何なのか。だだをこねているとしか思えない。米国は、「今や米国にとって、最も困難なのは、中国ではなくて日本だ」といっているそうである。日米関係をこれ以上こじらせてどうするつもりなのか。

 日本が、これまでのように、米国におんぶに抱っこされていてよいとは思わない。日本はもう少し自立した国にならなければならないと思う。しかし、これでは、自立ではなくて、まるで子供が親にだだをこねているようなものであり、形の変わったおんぶに抱っこの域を出ないのではないか。恥ずかしい限りである。

 安全保障面において、日本はもっと大人にならなければならない。そして、普通の国がしているように、国際貢献に参加すべきである。日本は、憲法で戦争を禁止じられているから、紛争地には自衛隊を出すことはできないというが、そんなことは、日本の国内事情に過ぎない。自衛隊が出せないのなら、出せるようにすればよいだけである。出す気がないから出さないのではないか。憲法改正が困難であれば、他の方法を考えればよい。

 戦後六十数年、日本は平和憲法があるから、一度も戦争をしたことがなく、一人の自衛隊員も戦死させていないと胸を張るが、ちょっと可笑しいのではないか。自衛隊は、危険なところを避けて、しかも他国の軍隊に守られて平和活動をする。それで戦死者を出さなかったと胸を張れるのか。アフガニスタンの国際貢献には、民生支援をするという案が出ている。自衛隊は危険にさらしてはならないが、民間人ならかまわないのか。

 ここに、日本国憲法の前文を再掲する。もう一度じっくり読み直して欲しい。

 「前略・・・日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼してわれらの安全と生存を保持しようと決意した。われわれは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようとつとめている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。われらは、いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信じる。日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ」
 
 
 
 
(文責)行政書士     古田 嘉人
 

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