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vol.258 「残余財産の分配を原因とする所有権移転/時評」 2009.08.06
「残余財産の分配を原因とする所有権移転」
 ~残余財産の分配請求/残余財産の分配方法/残余財産の分配の登記手続きを詳しく説明~

「時評~国のために何ができるか」
 ~この先どうなるのか、先が見えてこない日本経済の中で今自分の出来ることを考える~
「残余財産の分配を原因とする所有権移転」
 
【事 例】
 
 株式会社甲は、1年前に解散し現在清算手続き中であるが、清算人が会社の債務の弁済を終了したところ、残余財産として土地が残った。そこで、当該土地を会社法504条規定に基づき株主に分配したいが、どのような登記を申請すればよいか。
 なお、株式会社甲の株主はA、Bの2名であり、それぞれの発行済株式総数は、Aは70%、Bは30%を保有しているので、分配後の不動産の持分はAは10分の7,Bは10分の3とする予定である。

(残余財産の分配)A 持分10分の7
B 持分10分の3
所有者 甲
(会社法504条所有権移転)
 
 
 
 
1.残余財産の分配請求
 
 残余財産の分配は、定款の定めに従うほか、各株主の有する株主数に応じてしなければならない。残余財産の分配は、会社財産を換価して金銭を交付する形で行なうほか、金銭以外の現物を交付する形でも行うことができる。
 
 
 
2.残余財産の分配方法
 
 清算人は、原則として、会社の全ての債務を弁済した後でなければ、株主に会社財産の分配をすることができない。これに違反して財産を分配した時は、会社は各株主に対してその返還請求をすることができる。残余財産の分配は金銭をもって行なうことを原則とするが、金銭以外の財産(不動産等)をもって行なうこともできる。
 また、残余財産分配請求は株主にとって本質的に重要な権利として固有権と解するのが通説であるが、固有権は当該株主の同意があれば奪い得るものであるから。株主全員の同意があれば、残余財産を第3者の贈与しても違法ではないとされている。
 
 
 
3.残余財産の分配の登記手続き
 
登  記  申  請  書
登記の目的所 有 権 移 転
原因平成〇〇年〇〇月〇〇日残余財産の分配
権利者大阪市〇〇区〇〇町1番1号  持分10分の7  A
 大阪市〇〇区〇〇町2番2号  持分10分の3  B
義務者大阪市〇〇区〇〇町1丁目18
株式会社 甲
添付書類登記原因証明情報 登記識別情報/登記済書
印鑑証明書 住所証明書 代理権限証書
平成〇〇年  〇月〇〇日 〇〇法務局〇〇出張所 御中
代理人大阪市〇〇区〇〇町一丁目1番1号
司法書士〇〇  〇〇    印
(連絡先 06-000-000)
課税価格金  000000円 (注1)
登録免許税金   00000円 (注2)
不動産の表示1)  不動産番号
注1 課税価格は、固定資産税評価額 1,000円以下切捨て
注2 登録免許税の税率は、有償取得として1,000分の20(100円以下切り捨て)
 
 
(文責)司法書士・土地家屋調査士   龍 見 康 務
 
 
時評 ~国のために何ができるか~
 
 
 米国と中国の2カ国が経済、安全保障分野で協議を行うため、7月27日、ワシントンで「米中戦略経済対話」が開催された。その席上、オバマ米国大統領は、「米中両国関係は、世界のどの2国間関係より重要だ」と述べたとのことである。近年、政治、経済分野で、ますます存在感を増してきた中国を、オバマ政権も最重要視せざるを得なくなったのだろう。ブレジンスキー元大統領補佐官等がオバマ政権発足当初から唱えていた「米中両大国が、世界の秩序を決める」という「G2論」を反映したものと思われる。

 このことに関して、東アジアに詳しい米国の識者は、オバマ大統領の対中国重視が直ちに「日米同盟に影響を与えることはない」と分析しているとのことであるが、我が国としては、注意深く成り行きを見守り、いかなる変化にも対応できるよう準備を怠ってはなるまい。

 とは言っても、現実の日本の国情を見るに、そんなことを考える余裕などあるはずもない。本来なら1年近く前にあるべきだった解散総選挙がやっと決まり、政治家達はいかにして生き残るかに必死の状態のようである。出そろった各党のマニフェストは、「わが党が政権を取ったら、国民のためにこんなことをします。あんなこともします」と関心を引きそうな甘い言葉の羅列、金をいくらやるという「バラマキ撒き餌」が目立つ。これでは、国民は国の寄生虫になってしまうのではないか。今、我が国がやらなければならないことは、国民を国の寄生虫にすることではなく、我が国を、何事があっても揺るぎのない毅然とした国にすべく、自立した強い国民を作ることではないのか。

 国民にとって、今最大の関心事は、先行きに対する不安であろう。景気はどうなるのか。老後に果たして年金はもらえるのか等、この先どうなるのか、先が見えてこない。この閉塞感を何とかしてほしいと言う国民の声が聞こえてくるようだ。 この閉塞感を変えるには、もう小手先ではどうにもならない。今、地方分権や、道州制への移行等、国の骨格を変える議論がわき上がっているが、この際、国を5つか6つに分国して、緩やかな連合国を作り、その上に日本国ホールディングスを置き、日本国は、外交、防衛、金融、分国間の調整等に専念することにしたらどうだろう。いわば、台湾や韓国程度の規模の国が複数連合して一つの国を作るのだ。日本国内に、5~6個の台湾や韓国ができて、手をつないだと思ったらイメージしやすいだろう。

 年金に対する不安も大きいが、突き詰めると少子化問題に行き着く。少子化対策として、幼児教育の無償化とか、出産一時金の増額、子供一人あたり2万6千円の支給、公立高校の無償化等、マニフェストに盛りだくさん記されているが、果たしてそれで少子化が防げるのか。あまり期待はできないのではないかと思う。

 一方、外に目を向けると、世界の人口は増え続けている。飢えで苦しんでいる子供も多いと聞く。この際、いっそのことそのような子供を養子にもらったらどうか。子を持つ親に移民で来てもらい、子供はあらかじめ定められた里親と養子縁組するのである。里親は複数の子供と養子縁組を結び、子供達は集団で養育する。その養育費は、勿論国が負担すると言う仕組みはどうであろう。

 最後に、ケネディ元米国大統領の言葉を引用する。
「国があなたのために何ができるかではなく、あなたが国のために何ができるか、問いかけてください」
 
 
 
 
(文責)行政書士 古田 嘉人
 

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