HOME » vol.352 「社労士通信」 2011.07.28
vol.352 「社労士通信」 2011.7.21
「社労士通信」

~労働・社会保険Q&A社会保険料の節約方法など~

「社労士通信」
 
 
 

■情報通1

〜雇用保険の基本手当日額、5年ぶりに引き上げ 8月1日から/厚労省〜

厚生労働省は8月1日から雇用保険の「基本手当日額」を引き上げます。改正雇用保 険法の施行に基づく措置で、毎月勤労統計調査の2010年度の平均給与額が前年度よ り約0.3%上昇したことから、この率に応じて引き上げるものです。

厚生労働省HP

■情報通2

〜メンタルヘルス不全社員を抱える事業所は56.7%〜

独立行政法人労働政策研究・研修機構がメンタルヘルスに関する調査(5,250事業所 が回答)の結果をまとめ、7月発表されました。
職場の人間関係などによりメンタルヘルスに問題を抱える社員がいる事業所が、全 体の56.7%であることが判明しました。
別の調査ではうつ病の患者は、ここ10年で2倍以上になり、今や100万人を超えてい ます。
そんな中、以下のような取組みが検討・実施されています。
日本ではこれまで、がん、脳卒中、心臓病(急性心筋梗塞)、糖尿病を「4大疾病 」と位置付け、重点的に対策に取り組んできましたが、これに精神疾患(うつ病、 統合失調症、認知症など)を新たに加えて「5大疾病」とする方針を厚生労働省が 決めたそうです。
うつ病をはじめとする精神疾患は年々増加しているため、国では、診療の中核を担 う病院の整備や訪問診療の充実など、精神疾患に関する医療体制の強化を図ってい く方針です。

■労働・社会保険 Q&A

~社会保険料の節約方法~

≪相談内容≫
給与の総支給額を変えないで、社会保険料の額を下げる方法があると聞いたのです が、それはどんな方法でしょうか?
≪回答≫
社会保険料の算定時に、月々の給与と賞与の算出手順の違いを利用した手法と思わ れます。
社会保険料(健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料)は給与と賞与両方にかか ってきます。
給与と賞与にかかる保険料率は同じなので、年収額が同じであれば、当然、年間の 保険料は同じ額になると思えますが、実はそうではないのです。
社会保険の制度上、 月々の給与には等級が付けられ、等級に応じた保険料が徴収されます。
例えば290,000円と309,999円の報酬は、社会保険上は、同じ300,000円の等級として 扱われ、同じ額の保険料が発生することになります。
一方、賞与は、ほぼ額面通り に扱われます。(端数の処理や、高額な場合は上限があります。)
このため、報酬額×12+賞与額、つまり年収額を固定して、報酬額と賞与額のバラ ンスを計ることで、年間にして数万円の社会保険料の低減が可能になります。
簡単に言うと、等級が変わらないように報酬額を上げて、その分賞与額を下げる、 ということです。
恐らく、お聞きになられた手法はこのことだと思います。
ただしこの手法には以下の様な点があります。

・元からある程度の賞与を支払っていないと効果が得られない。
・あらかじめ賞与額が固定されることになる。
・賞与額が固定されている為、年俸制の様な扱いになるが、年俸制は年俸額の12分 の1を月々の給与の額として届け出なければならならず、この手法を用いることが出 来ない。
・毎年の報酬額、賞与額の設定が煩雑になる。
・算定基礎届の時期(4,5,6月)に残業代が多くあると、予定が狂う可能性が ある。

実行することが出来れば年間数万円の保険料削減が可能になりますが、ハードルが 多いため実行は容易ではないと考えられます。実際に行われる場合は、ご注意くだ さい。

 
 
 
 
(文責) 社会保険労務士   大 津 賢一郎
 
 
 

KomonDBメールマガジン

法律・経済の役立つニュースを配信

無料配信中

  • メルマガ登録はこちらから
  • メルマガ解除はこちらから

KomonDBメールマガジンバックナンバー