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vol.242 「譲渡担保を登記原因とする所有権移転/NEWS」 2009.04.09
「譲渡担保を登記原因とする所有権移転」

「NEWS1」
 政府が保証する企業への出資支援  ~
 国が損失補填する産活法改正案

「NEWS2」
 会社と役員間の金銭貸借の注意点  ~
 税務上での留意点は「適正利率」
譲渡担保を登記原因とする所有権移転
 
 譲渡担保は、債権担保のための物の所有権を法律形式上債権者に譲渡して信用授受の目的を達する制度で、その形態として売渡担保と譲渡担保がある。
 
 
売渡担保
 
 甲が乙に対し金銭の貸付けを行なった担保として、乙の土地を甲に譲渡担保を登記原因として移転した場合は、その信用授受を債権債務の関係で残し、甲から乙に対し債務の弁済を請求できるところが、担保の目的物を売却して債権債務の関係を残さない売渡担保と異なるところであります。もっとも、乙が売買代金を返還すれば乙の受戻権を行使できる。
 
 
不動産を目的とした譲渡担保
 
 債務者又は第3者が有する不動産を債権者に移転すること。
 
① 被担保債権が不履行になった場合、譲渡担保の実行により債権者は、担保目的物を確定的に帰属する。この場合,流質契約の禁止規定の適用はないとされている。
② 被担保債権が履行されれば、担保目的物は債務者の元へ復帰する。
 
 
譲渡担保の実行方法 (弁済充当の方法)
 
 ① 当然帰属型 担保の目的物を確定的に債権者に帰属させることにより、被担保債権の弁済を受ける。
 ② 請求帰属型 債権者が目的物によって弁済を受ける旨の意思表示を要する。
 いずれの場合も、清算義務があることに注意しなければならない。
 
 
譲渡担保制度の利点
 
① 担保の目的物を債権者に引き渡さず、債務者が引き続き利用又は占有できる点
② 優先弁済手続きの簡素化。 質権や抵当権の実行のような競売手続きに依らず、任 意に換価方法を選択できる点
③ 債務不履行があれば目的物の所有権を当然、かつ、確定的に債権者に帰属させるこ とができる点
④ 目的物の第3取得者あるいは後順位担保権者等が出てこない点
 
 
対抗要件
 
 動産の対抗要件は、引渡し(占有改定も認められる)であり、不動産の対抗要件は登記である。
 
 
譲渡担保の実務上の問題
 
 担保化の方法としての所有権移転である。「年月日譲渡担保」と登記されている場合において、登記名義人が、担保権の実行等により確定的に所有権が移転している場合も、これを公示すべき登記手続上の手段がないことであります。
 
 
その他
 
① 譲渡担保の譲渡
   譲渡担保によって担保されている被担保債権を売り渡し、譲渡担保権とともに譲渡する場合の登記原因は「年月日譲渡担保の売買」とするべきで「債権譲渡」ではないとされている。
② 被担保債権の消滅
    被担保債権が弁済のより消滅し、債権者から債務者へ戻す場合の所有権移転登記 の原因は、「債務弁済」とされる。
 
 
登記申請書の書式
 
登記申請書
 
登記の目的 所有権移転  
  原    因 平成  年  月  日譲渡担保
  権 利 者 大阪市〇〇区〇〇町一丁目1番1号
   
  義 務 者 大阪市〇〇区〇〇町二丁目2番2号
   
 
添付書類 登記原因証明情報 登記識別情報/登記済書 印鑑証明書 住所証明書 代理権限証書
 
平成  年  月  日 申請   〇〇法務局〇〇出張所 御中
 
代 理 人 〇〇市〇〇町三丁目3番3号
  〇〇 〇〇  (連絡先 00-0000-0000)
 
課税価格   金      円
登録免許税   金      円
不動産の表示   不動産番号 000000000000
    〇〇市〇〇町〇丁目〇〇番
    宅地  〇〇.〇〇平方メートル
 
登録免許税は評価額の2%です。
 
(文責)司法書士   龍見  康務
 
「NEWS1」 政府が保証する企業への出資支援 ~ 国が損失補填する産活法改正案
 
 
  政府の保証で、政府系金融機関に一般企業への出資を促すための産業活力再生特別措置 法改正案が正式にまとまった。

 産活法改正案は、金融危機や資源高に苦しむ企業を支援することを狙いにしている。ただし、企業に直接的に公的資金を注入する制度ではなく、出資対象企業を選ぶのに今後1ヵ月程度かかるとみられる。

 出資先の倒産などで損失が出た場合は、政府が日本政策金融公庫を通して一部を補填する。民間銀行が出資する場合も、政府から指定されれば、保証の対象になる。保証割合は5~8割にする見込みである。中小企業の支援では、過剰債務を抱えた会社が、優良事業を「新会社」に移し、不採算部門を清算する形の事業再生を促す。政府は特に雇用情勢を左右する有力企業への支援を念頭に置いている。

 指定金融機関は現在、日本政策投資銀行と商工中金の2つだが、重要な部品を提供するなど、大企業に影響を与える中小・中堅企業も対象に入ることから、商工中金の取引企業も入る可能性があるという。

 この産活法改正案には、15年間の時限組織としてではあるが、環境や医薬など最先端技術を持つ企業を支援する「産業革新機構」を創設することも盛り込んだ。09年度政府予算案で400億円の出資が盛り込まれており、民間からの出資も募って発足させる。
 
 
 
 
 
「NEWS2」 会社と役員間の金銭貸借の注意点 ~ 税務上での留意点は「適正利率」
 
  企業業績が悪化する中、会社が役員から金銭を借りるというケースも少なくない。 その際、税務上留意すべき点は、支払う利息が適正な利率かどうかだ。

 適正な利率とされる率は、①:会社が他からも借り入れている場合で、他から平均調達金利での借入が可能な場合は、「適正利率=平均調達金利=前事業年度中の支払利息/前事業年度中の借入金平均残高×100%」とする。

 もう一つは②:①以外の場合は、貸付を行った年の前年11月30日の日本銀行が定める基準割引率に年4%の利率を加算した利率により計算された率となる。

 会社が支払った利息が適正な利率の場合は、会社はその支払った利息を損金算入できる一方、役員が受け取った利息は雑所得とされ、所得税の確定申告をしなければならない。

 給与所得以外の所得が20万円以下のときは、原則、確定申告は不要とされている。しかし、同族会社の役員がその同族会社から受け取る貸付金の利息や地代、家賃などは、その金額の多寡に関わらず、確定申告が必要とされているので注意が必要だ。

 会社が支払った利息が適正利率よりも高い場合は、会社が支払った利息のうち、適正利率を上回る部分は、その役員に対する給与を支給したものとされ、その部分は通常の給与に含めた上で源泉徴収、年末調整を行うことになる。
(文責)Lets総合事務所 事務局
 

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