「情報通1」
~育休等の不利益取扱い、相談件数増加で指導強化を通達/厚労省~
「情報通2」
~中小企業緊急雇用安定助成金~
「労働・社会保険 Q&A」
~一旦提出された退職届を受理後、撤回することは可能ですか?~
「情報通1」 ~育休等の不利益取扱い、相談件数増加で指導強化を通達/厚労省~
妊娠・出産、育児休業等の申出・取得を理由とする解雇など不利益取扱いに関する相談が増加傾向にあるとして、厚生労働省は3月16日、こうした事案への厳正な対応を労働局長に通達しました。2008年度(09年2月末まで)の育児休業に関する不利益取扱いの相談件数は1,107件で、07年度(882件)と比べ約25%増加しています。04年度(521件)と比べると2倍に増えています。妊娠・出産に関する相談件数も同様の傾向が見られます。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/h0316-2.html
「情報通2」 ~中小企業緊急雇用安定助成金~
厚生労働省は2月27日、雇用調整助成金等を利用する際に事業所が提出する「休業等実施計画」の受理状況を発表しました。1月の対象労働者数は87万9,614人で前月の13万8,549人から急増。事業所数も前月の1,783カ所から1万2,640カ所に増えています。また、一定以上の離職者が出る場合に事業主に報告を義務付けている「大量雇用変動届」の提出状況のとりまとめによると、1月の離職者数は3万4,834人(前月3万6,548人)でした。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/02/h0227-6.html
「労働・社会保険 Q&A」 ~一旦提出された退職届を受理後、撤回することは可能ですか?~
≪相談内容≫
ある従業員より「一身上の都合により、○月○日をもって退職致したく届け出申し上げます」と文書にて申し出がありました。その後、会社としても何度も説得しましたが、本人の意思は固く、退職届を受理しました。数日後、「やっぱり考え直しました。先日の退職届は撤回します」 と言ってきました。しかしながら、すでに、代替要員の手配も完了し、いまさら撤回と言われても会社としても困ります。応じなければならないのでしょうか?
≪回答≫
退職の申し出が、本人からの一方的な意思表示である場合は、労働者からの「労働契約の解約」の申し出と捉えられ、期間の定めのない雇用契約の場合、2週間の予告期間をおけばいつでも、理由も必要なく労働契約を解約する事ができます(民法627条1項)。つまり、退職届を提出して2週間経過すれば、使用者の合意も必要なく解約(退職)となるということです。
一方、一般的に、依願退職と称されているものは、退職の申込みのために退職願いを提出しますが、その場合は、退職願を出した後でも、話し合いによっては取り下げられる余地があります。労使の合意を前提する合意解約といわれるものです。通常はこちらの場合が多いかと思われますが、会社側が退職願を受理すれば、労働契約は解約できます。裁判例では、「合意解約の申込みたる退職届は使用者の承諾(承認)の意思表示がなされるまでの間は撤回できる」(大阪地判・H9・8・29)とも示されており、会社側が受理するまでは、話し合い等により退職願を撤回することは可能でしょう。
今回のケースですが、退職届を提出後、会社側との話し合の場が持たれ、会社側が引き留めたにもかかわらず従業員はそれを拒否しています。すでに代替要員も確保しているとの事ですので、退職届の取り下げは難しいと考えられます。また、会社側も撤回に応じる必要はないと考えられます。
(文責)社会保険労務士 大津 賢一郎