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vol.219 「話題を3題」 2008.10.24
創業200年以上は日本で3,000社超
潜在的な国民負担率
外国留学生のアルバイト代に注意 出身国によって違う源泉
「同族企業の優位性、長寿性に再注目 創業200年以上は日本で3,000社超」
同族企業と聞くと日本では、長寿企業だが経営内容不透明、資本と経営が一体、経営権の世襲など、最近の不祥事と相まって好印象が持たれない。これは「同族会社」と同じ見方をしているためである。同族企業はアメリカではファミリービジネスと呼ばれ、「創業者一族の影響化にある企業」と定義して区別し、全企業数の89%を占めている。そのGDPや雇用への寄与率は60%を超え、過去の衰退説から現在は肯定的な評価で優位性の学術的研究が進んでいる。 日本企業の調査では、上場企業(1、2部全て)の4割強は創業者一族が出資者か役員に名を連ねている。金融機関を除く東証上場企業の分析でも総資産利益率、自己資本利益率等で一般企業より上位を占めるケースが多い。日本で創業200年以上の企業は3,000社超、100年以上は5万社と推定され、他国にはない類稀な長寿企業大国であると専門家は分析している。  同族企業が持続性と競争優位性で一般企業より有利な点は、 1)先行投資リスクを負担できる 2)経営の任期が長く長期的な視点で経営できる(他方で世代交代、企業規模拡大で足かせになる減衰説もある) 3)起業家活動促進(一族所有や任期長期化と表裏関係にある) 4)社会貢献と地域活性化に寄与(雇用創出、家族愛、地域との共生等)などが挙げられる。同族企業の経営ポイントには「3円モデル」という3要素・7区分があるが、日本では今研究が始まったばかりである。
 
「2007年度の租税負担率は25.1% 「潜在的な国民負担率」は43.2%」
国民所得に対する税金の負担割合が「租税負担率」。財務省の資料によると、2007年度のわが国の国税と地方税を合わせた租税負担率は25.1%となる。当然、税収が多ければ割合は高くなる。バブル期の90年度は27.4%だった。 過去を振り返ると、戦前の34~36年度は13%程度だったが、戦後は昭和20年代前半の混乱期を除いて20%前後で推移してきた。しかし、76年度以降、租税負担率は次第に上昇し始め、90年度の27.4%をピークに、その後はおおむね20%代前半で推移している。累次の法人税率の引下げや所得税減税、低成長による税収減などの影響といえる。 OECD諸国の租税負担率をみると、日本より低い国は、メキシコ(18.7%、2002年)とアメリカ(23.2%、2004年)の2ヵ国のみ。ただ、国を支える費用負担という意味では、税金だけでなく社会保障費用も加味した「国民負担率」の比較、さらには財政赤字も加味した「潜在的な国民負担率」での比較が必要だ。 わが国の2007年度の国民負担率は、租税負担率25.1%に社会保障負担率14.6%を合計すると39.7%と、4年連続で上昇して過去最高を更新した。それでもイギリス(47.5%、2004年)やドイツ(51.3%、同)よりはかなり低い。一方、潜在的な国民負担率は、わが国の場合、多額の財政赤字を抱えていることから、43.2%に跳ね上がるが、イギリス(51.7%)やドイツ(56.2%)よりは低い結果となっている。
 
「外国留学生のアルバイト代に注意 出身国によって違う源泉の取扱い」
外国人留学生をアルバイトとして雇っている企業が増えているが、こうした外国から来た大学生をアルバイトとして雇った場合は、わが国が締結した租税条約よって、免税とされる給付の範囲等が国によって違うので、所得税の取扱いには注意が必要となる。 例えば、中国から来た大学生の場合は、専ら教育を受けるために日本に滞在する学生で、現に中国の居住者である者またはその滞在の直前に中国の居住者であった者が、その生計や教育のために受け取る給付または所得は、日中租税協定において免税とされる。だから、中国から来た大学生の日本での生活費や学費に充てる程度のアルバイト代であれば、免税とされる。 一方、インドから来た大学生の場合も、同様に免税とされるが、日印租税条約においては、日本の国外から支払われるものに限られている。したがって、インドから来た学生が受け取る日本でのアルバイトによる所得は、国外から支払われるものではないので、免税とはされないことになる。 インドから来た大学生に支払う給与等については、その大学生が居住者か非居住者かの判定を行った上で、それぞれの区分に応じた源泉徴収を行うことになる。 このように、わが国の締結した租税条約の学生条項は、免税とされる給付の範囲等が国によって様々であることから、各国との租税条約の内容を確認する必要がある。
ネットファーム 事務局    山 本  正

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