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vol.218 「事業場のメンタルヘルス(2)/話題2題」 2008.10.15
前回、精神疾患や自殺の労災認定基準が緩和され、労災申請件数や労災認定件数が大幅に増加したと申し上げました。 今回は、事業場においてメンタルヘルスケアが必要とされる大きな理由の1つである、精神障害や過労死の労災認定についてお話します。
「事業場のメンタルヘルス (2)」
前回、精神疾患や自殺の労災認定基準が緩和され、労災申請件数や労災認定件数が大幅に増加したと申し上げました。 今回は、事業場においてメンタルヘルスケアが必要とされる大きな理由の1つである、精神障害や過労死の労災認定についてお話します。
 
◇精神障害について 労災(労働者災害保険)の対象となるのは、業務上であることが当然必要となり、業務と疾病との間に相当因果関係(業務起因性)が認められる場合です。 一般的に精神障害は、仕事上のトラブルなど業務による心理的負荷、私生活上のトラブルなど業務以外の心理的負荷および労働者の既往歴などによる個体的要因という複数の要因が複雑に関連して発症するといわれています。 精神障害の業務上外の判断に当たっては、この3つの各事項について具体的に検討し、これらと当該労働者に発病した精神障害との関連性によって判断することになります。 具体的な判断要件は3つあり、そのいずれの要件も満たす精神障害を業務上疾病として取り扱われます。その要件とは、
(1)労災の対象疾病に該当する精神障害を発病しており、 (2)発病前おおむね6ヶ月に客観的に当該精神障害を発病させるおそれのある業務による強い心理的負荷が認められ、 (3)業務以外の心理的負荷及び個体側要因により当該精神障害を発病したとは認められないことです。
◇自殺の取扱い 労災保険では、故意による災害について保険給付を行いません。 自殺は故意による死亡になりますので基本的に保険給付の対象となりませんが、うつ病やストレス関連障害などの精神障害では、その病態として自殺念慮が出現する蓋然性が高いと医学的に認められることから、業務による心理的負荷によってこれらの精神障害または自殺を思いとどまる精神的な抑制力が著しく阻害されている状態に陥ったものと推定し、原則として業務起因性が認められるとされています。 ◇いわゆる「過労死 過労死という言葉は、昭和63年ごろから取り上げられた社会造語で、その多くは著しい長時間労働などにより脳出血やくも膜下出血などの脳血管疾患、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患等を発症し、死亡やそれに近い状態に陥ることを指します。 この脳・心臓疾患については労災の認定基準が、平成13年12月に改正され、長時間にわたる疲労の蓄積が業務による明らかな過重負荷として評価されることになり労災認定件数は増加することになりました。 一般的に脳・心臓疾患は、血管病変等が長い年月をかけて自然増悪し発症にいたるとされています。 このような血管病変等が自然経過を超えて著しく増悪し、脳・精神疾患が発症し、かつその増悪の原因が業務による明らかな過重負荷が認められる場合に、労災補償の対象となります。
(文責)行政書士・社会保険労務士 谷口 恵子
 
 
「1.海外利益の国内への還流を目指し国外所得免除方式への移行を要望」
経済産業省は、日本企業の海外利益を国内に還流しやすくするため、海外子会社からの受取配当を非課税とする益金不算入制度の創設を要望する税制改正案を公表した。 近年、わが国企業の海外生産比率は約3割強に上昇するとともに、海外子会社の利益は2001年と比べ4.2倍にまで大幅に増加している。ところが、わが国企業は、この海外利益の多くを国内に資金還流せずに海外に留保する傾向がみられ、経産省の調査によると、毎年2~3兆円強が海外子会社に留保され、 2006年度には約17兆円強 の利益が内部留保されている。 こうした傾向の一因には、現行制度の下で海外子会社利益を日本に資金還流すると日本の高い法人実効税率(約40%)が適用されることがある。現行制度は、日本企 業が稼得した所得であれば、国外で納めた税金を日本国内での法人税額から控除(外国税額控除)するが、国内国外を問わずすべてに日本の法人税率で課税する全世 界所得方式を採用している。 そこで、海外子会社利益の国内還流に際しての税制上の障害を取り除くため、全世界所得式から、国外所得免除方式への移行を要望したわけだ。具体的には、原則 出資比率25%以上の海外子会社から受け取った配当(株式保有期間は6ヵ月以上)を非課税とする。 現行制度でも課税できていない海外留保所得を、非課税にしても税収に悪影響が出ないことから、財務省の理解も得やすいとみられている。
 
「2.減価償却はできない「書画骨董」1点の価格が20万円未満ならOK」
会社が、殺風景な社長室や応接室を絵で飾ったり工芸品を置物にしたりするのは良くあることだが、こうした場合の絵画や工芸品などの購入費用は無条件に必要経費とすることはできないので注意したい。 税務上、購入した絵画等が「書画骨董」に該当するかどうかで処理が異なってくる。 書画骨董に該当すると、時の経過によってもその価値は減少しないものとして、減価償却資産とはならないことになる。 税法では、古美術品、古文書、出土品、遺物等のように歴史的価値または希少価値を有し、代替性のないもの、美術関係の年鑑等に登載されている作者の製作に係る書画、彫刻、工芸品等は書画骨董に該当し、非減価償却資産とされている。 ただし、書画骨董に該当するかどうか明らかでない場合は、1点の価格が20万円(絵画については号2万円)未満のものは書画骨董に該当せず、減価償却資産として扱われる。 このように、オフィス内の装飾目的で購入した絵画等であっても、書画骨董に該当すると、その購入費用を必要経費にはできないわけだ。 もっとも、セザンヌやゴッホなどの有名作家のものであっても、複製画のように単に装飾目的にのみ使用されるものは、時の経過により価値が減少するものと考えられ、減価償却資産として、価格が10万円未満のものや、青色申告法人であれば30万円未満のものは一括損金経理することができる。
ネットファーム 事務局    山 本  正

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