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vol.210 「ノウハウの保護(その2)/外国人の就労について」 2008.08.20
「ノウハウの保護(その2)」
新たに開発した技術や現在実施している技術をノウハウとして秘匿するには。

「外国人の就労について」
日本に入国し、在留する外国人は増加しています。それに伴い、日本の企業でも外国人労働者を雇用するケースも多くなってきました。
ノウハウの保護(その2)
 
1.はじめに
 
 新たに開発した技術や現在実施している技術をノウハウとして秘匿する場合、後日、そのノウハウについて競業者が特許権を取得し、権利侵害として追及される場合を想定し、先使用権制度等を利用することにより無用の争いを避けるための手立てを講じておく必要があります。先使用権制度は、他人の特許出願のときに、その発明を実施し、または実施の準備をしている者に対して無償の先使用権を認め、その発明の実施を継続できるようにする制度です(特許法第79条)。したがって、先使用権制度を利用する場合には、他人の特許出願のときに発明を既に完成し、少なくとも事業の準備をしていたことを立証する必要があります。今回は、ノウハウの保護(その2)として、立証の方法について簡単に説明します。立証の方法はいろいろありますが、日付証明、作成者証明、非改ざん証明という点で、証拠力が強い公証制度が最も優れているように思います。
 
2.立証の方法
 
(1)確定日付印による方法
 
1)確定日付印により、署名又は記名押印のある私文書(;私署証書といいます。)がその日に存 在していた事実を立証でき、裁判所でも十分な証拠力を発揮します(民法施行令第4条)。通常は、発明の研究開発、発明の完成、事業の準備と事業の開始の各過程の日付を立証することにより、他人の特許出願のときに、発明を既に完成し、少なくとも事業の準備をしていたことを立証します。
 
2)私署証書との間に確定日付印を割印した確定日付簿は、公証人役場で7年間保存され、保存 期間を経過しても確定日付自体は有効です。注意点は、確定日付印をもらった私署証書は、請求人本人が保管するため、改ざんが疑われないように保管する必要がある点です。たとえば、手書き部分がないように注意し、余白には斜線を入れます。
 
3)確定日付印は、文書のほか、製品自体についてももらうことができるため、無理に文書化す る必要はありません。また、写真やDVD等の記録媒体についてもらうこともできます。
 
4)封印の仕方は、たとえば、私署証書に確定日付印をもらった後、製品を封筒に入れ、封筒の 口と継ぎ目が隠れるように、確定日付印を押した私署証書を糊付けして、私署証書と封筒の境目に確定日付印を押してもらいます。一方、大きな機械等はそのもの自体で残さず、写真やビデオで撮影し、物体の動きや音等もビデオに撮り、DVDに記録し、封筒に入れて確定日付印をもらうことができます。
 
(2)事実実験公正証書による方法。
 
1)事実実験公正証書は、公証人が直接体験した事実により作成し、日付証明、作成者証明、非改ざん証明等の点で、法律上、最も証拠力が強いとされています(公証人法第35条)。公証人が直接、工場で製造工程等を見て作成します。
 
2)事実実験公正証書は、公証人役場で20年間保管されますが、注意点は、公証人が出張できる範囲は、公証人が所属する法務局等の管轄内に限られる点です。
 
 さらに詳細をお知りになりたい方は、ご連絡下さい。
 
(文責)弁理士    川瀬  裕之
外国人の就労について
 
 日本に入国し、在留する外国人は増加しています。それに伴い、日本の企業でも外国人労働者を雇用するケースも多くなってきました。日本に在留する外国人については、入管法で定められている27の在留資格があり、それぞれ在留資格の範囲内においてのみわが国での活動が認められています。今回は、外国人の就労についてお話します。外国人を雇用する場合には、不法就労させることのないように注意が必要です。 在留資格には、就労できる資格と就労できない資格に分かれており、就労の可否について区分すると次のとおりとなります。
 
 
○就労が認められる在留資格
 
外交、公用、教授、芸術、宗教、報道、投資・経営、法律・会計事務、医療、研究、教育のなど、16種類の在留資格で就労が認められています。そのうち、雇用のケースが多いとされるのは次の4種類となります。
 
・技術・・
理学、工学等いわゆる自然科学の分野に属する技術又は知識を必要とする業務に従事する外国人。コンピュータ技士・設計技士など。
・技術・・
理学、工学等いわゆる自然科学の分野に属する技術又は知識を必要とする業務に従事する外国人。コンピュータ技士・設計技士など。
・企業内転勤・・
海外の本店・支店から受入れた社員。
・技能・・
産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人。中華料理、フランス料理のコックなど。
 
 
これら、専門的・技術的分野の外国人労働者については、経済社会の活性化や一層の国際化を 図る観点からその受入は積極的に推進されています。
 
 
○就労が認められない在留資格
 
留学・就学・研修・家族滞在・文化活動・短期滞在の6資格。

留学とは、大学とそれに準ずる機関での教育を受ける者、就学とは高等学校とそれに準ずる機関での教育を受ける者の在留資格です。研修とは、一定の要件を満たす研修受入先において、技術、技能、知識を習得する者の資格をいいます。文化活動とは、日本国内で収入を得ることなく学術上、芸術上の活動を行おうとする外国人の資格を指し、家族滞在とは、一定の在留資格者の扶養を受ける配偶者や子を指します。短期滞在とは、その名の通り、日本に短期間滞在をし、観光・保養・スーツや親族・知人の訪問などの活動を行う外国人です。これらの在留資格は原則、就労は認めらません。
ただし、入国管理局で資格外活動の許可を受けておれば、留学・就学・家族滞在で在留する外国人は、アルバイト等で就労することができます。留学生の場合、1週間につき28時間以内、就学生の場合、1日につき4時間以内で就労することが可能です。また留学生で、在籍する教育機関が夏休み等の長期休養期間中については1日8時間まで就労することもできます。
 
 
○就労活動に制限がない在留資格
 
永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者については、就労活動に制限はありません。
 
外国人の在留資格や在留期間は、外国人登録証明書又はパスポート面の上陸許可・在留許可認印、就労資格証明書等により確認できます。また、平成19年10月より、外国人(特別永住者を除く)の雇入れ・離職の際、事業主は、その氏名や在留資格など外国人雇用状況の報告をハローワーク(公共職業安定所)に提出することが義務付けられました。
 
(文責)行政書士・社会保険労務士   谷口  恵子
 

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